2007年04月                             

ホーム(2007.04.29)

 今日は遠くから、ずいぶん多くの方が来て下さった。

 豊橋オーレの出演者の皆さんとか、福岡国文祭のとびうめ組メンバーなんかも来てくれた。

 んで、
 ホームのような熱い拍手やかけ声。

 ありがたい。


 今回の轟組メンバーは、そういう演し物のほとんどを支えてきた者たちだ。

 現地に一ト月以上住み込んだりして。

 だから、とても絆が深い。

 『ドリル魂』が突然の思い付きではなく、というか、突然の思い付きだったものを、けっこう長い時間かけて熟成したものだということは、何度か語った通りであるが、

 今、この劇場に生まれている雰囲気も、ただ今回のモノが受けてる、ということのみならず、地道な準備を重ねて、出来上がってきているものなのである。


 豊橋から来ている方なんか、メットも、寅壱衣裳まで完全装備というタイヘンなことになってたけど、それにはちゃんと前段があって、

 ガン平やリサたちが、豊橋まで、その轟ファッションで、公演の宣伝にいっていたりするのである。
 で、仲間を増やす努力をしていた。


 そういうアレコレが今、結実している。

 そんな幸福な舞台の、明日が千秋楽。

 今日、振り付けの映利さんが来ていて、なるべく早く再工事したいと思います、と報告したら。

 そうして下さい。
 私もラッキィも、決してこれで満足はしていないので、と。


 どう?良いでしょう?


 昨夜、テレビを見ていたら、
 海老蔵が、パリ・オペラ座で勧進帳を演じたドキュメントをやっていた。

 オヤジと競演のカタチで、弁慶を演じたのだ。


 その中で、あの若造がいったものよ。

 「お客様は、満足して下さっているけど、たぶん僕が最も満足してません……」

  
 見習うところ、多である。

 あの若造に。
 
 



今日は(2007.04.28)

 お昼1回。
 
 気持ちの良い満員の客席。
 それが明日と明後日も続く。
 
 とても幸せなのに、当日券のお客さんをお帰しするようなことになっては申し訳ないと、また新たなる悩みの種。

 紀伊国屋ホールは、消防署の方針で、数年前から補助席がまったく出せなくなってしまったのである。

 幸運にも、今日は急なキャンセルとかも出て、並んで頂いたお客様、全員にご入場頂けた。

 あと2回、とにかく無事で、みんなが楽しさを味わいつつ、終わってくれえ、という気持ち。


 カーテンコールでは、リサが、突然、再工事の計画が進行しつつありますと、言った。


 もちろん、リサが勝手に言ったわけではなく、わし及び制作チームが言わせたのである。

 ただ他のメンバーには言ってなかったので、舞台上で、リサ、何勝手に暴走してんだ?
 みたいなことになっていた。

 
 暴走ではない。

 ここ数日、次にやる予定はないのかと、と各方面からの問い合わせが多々来ているのと、

 ここでやらないか?

 みたいなお誘いも頂いている。

 あと音楽が聴きたい、CDはないのか?とか。

 どれも『ドリル魂』を気に入ってくれてのことなので、とても嬉しいし、出来れば迅速にリクエストにお応えしたいと、考えているのである。
 CDについても、終わったらすぐに動く予定。


 まあ、まだ未確定要素ばかりだけど、そんな感じです。



 今日は、木原先輩が大勢お客様を連れて来た下さった。
 『考えて夜も眠れない』の中で、

 ケンちゃんよぉ、海賊って何だよぉ

 と絡んできた、人である。

 でも今日は、絡みナシ。
 ケンちゃん、油田掘り当てたかもよ。

 と言って下さった。
 
 そんで勝手に続編を語っておられた。
 ガン平とエリに子供が出来る話とか。
 
 サラ金屋のあんちゃんが、情にほだされ、ついには轟組に入ってしまう話とか。
 ちなみにそのエピソードでは、クライマックスではサラ金屋の親分まで出てきて、親方との対決になるのだという。

  
 ケンちゃんよぉ、いくらでも出来るだろ、ドリル・エピソード

 だって。


 たぶん、サラ金の親分役あたり狙っているのであろう。
 先輩、着物姿が、とっても板に付いてきている。


 にしても、何故、お天気予報士が、着流しで日常を過ごすか、まったくの謎ではある。



 でも、お客様大勢ご紹介して頂いてありがとう、先輩!であった。

 お礼に『考えて夜も眠れない』を謹呈。




  

 


 
 

 

 
 



散歩歩まず(2007.04.27)

 昨日の初散歩チャレンジの結果。

 ポーは、三歩も歩まずであった。
 仕方ないので、ずっと抱っこ。

 どうするんだ、犬なのに……

 

 公演はいろんな意味で峠を越えた。
 あとはしっかりやり遂げるだけの状態に突入。

 公演を重ねるにつれ、ご意見や、感想なども送られてくる。

 ここに書き込んで下さるのは好意的なものが多いのは当然として、おおむね、よくやったとお褒め頂いている。

 まあ、劇場で拍手聞いていれば、だいたい分かるけど……

 ただ、折々に、まあ下手だけど、とか、まだまだだけど……
 みたいな言葉が好意的感想の中にごく自然に挟まり、散りばめられ、こちらはドキリとさせられる。

 そうね、わしらまだまだ下手くそよね。

 なんか、いろいろ盛り上がってるので、つい調子に乗って、そんな肝心なことも忘れそうになってしまうけど。

 ビギナーなのよね。
 助っ人選手の器用で、かなり底上げしてるけど。

 まだワールドカップ出場の身分じゃないよね、みたいな。

 調子に乗りつつ、ちょっと冷静になり、これからの精進と更なる進化を誓い合うわしらであった。
 
 けど、こうしてとにかく一歩を踏み出してみなきゃ、ワールドカップってどんなものかも分からないワケで。



 とにかく一歩を踏み出せ!と。

 三歩も動かぬポーシャにも改めて言ってやろう。



  
 そんな中、開幕以来、パラパラというか、不承不承というか、とりあえず客席で起きていた、犬の唄の終わりの拍手が、昨夜ついに一個も鳴らなかった。

 終わってから行った居酒屋で、三千代が
「いくらなんでも、歌い終わった時の、犬の引っ込みが早すぎるよ。あれじゃ拍手する間、ないじゃん」
 と言っていた。

 確かに、犬は、まだ後奏が響いている間に、そそくさと帰ってしまう。

 あんな、逃げるように帰らないで、ちょっと止まってなよ。

 しかし、犬はいうのだった。

 てか、オレ逃げてますから。

 
 そんなBDPを、深く味わえるのも、あと4回。



 いつもならそろそろ飽きはじめて、客席には入らず、モニターとかで、差し入れ喰いつつ眺めてたりする頃なんだが、
 今回は、何しろ、そんなドキドキポイントや危険ポイントが多いので、気が抜けない。

 仕方ないから、客席にいるオレが逃げようとする犬に向けて、待て、闘え!と必死に拍手を送ろうか、と思う今日この頃である。


 先日、古い友達と話していて気付いた。

 昔は、劇団でミュージカルやるってとこは結構あった。
 まったく歌えない、踊れないのに、それでもミュージカル集団って。

 しかしそりゃ、酷いモノであった。
 ハーモニーなんてゼロ。全部ユニゾンで、ずーっと力任せのガナリ続けとか。
 とにかく歌って踊ればミュージカルといっていた。

 思えば、みんな、よく分かってなかったんだよね。

 ミュージカルって。
 
 わしらの若い頃は、若者でロンドンだのニューヨークだの行くなんてのは、特権階級の人だけだったし。

 見ると言っても、東京キッドブラザーズとか、ミスタースリムとか。
 たまに東宝でやってたのは高くて、無理だったし。

 あとは四季が、ウエストサイドストーリーやジーザズやってたぐらいでね。(高校の初デートでありました。市村正親が不良その3ぐらいの役だったものよ)


 だから、今回のわしらのスタイル、意外に新鮮に見えているんだよな。
 
  

 懐かしさを感じる世代には、郷愁を誘いつつ。

 
 敢えて言えば70年代ミュージカルの復権である。

 そしてテーマは、
 
 愛とガッツ
 
 だ。
 

 

 
 

  



一息そして晴れ(2007.04.26)

 厚木の仕込みから、ここまで、ギリギリのスケジュールでやってきた。
 関係者一同、くたびれ果てている。

 でも昨日の昼夜連続を乗り切って、ここから後半戦。
 今日は夕方集合なので、やっと小休止。

 わしは机の上を整理したりして。

 あと、あまりに気持ちよく晴れてるので、チョー久しぶりに、犬たちを外に連れ出してやろうかと。
 ポーは1回、犬の実家に行くときに、徒歩拒否して以来のお散歩チャレンジだ。

 昨夜は、キャラメルボックスの人たちが来てくれた。
 岡田君や坂口さんなんか、自分のとこも公演中なのに。

 『針と猫』メンバーである。
 
 そうだな。 
 そろそろ次のこと考えなきゃいけないんだよな、と少し我に返る。

 月曜日に劇作家協会の寄り合いで会った、マキノさんや、鈴木聡さんは、ともに締め切りを抱えて、陰鬱とした顔をしていた。

 作家ってタイヘンだねえ、とまるで他人事のわし。
 でも、そろそろわしもその仲間入りの時が迫っている。

 それを思うと……
 苦労は絶えないけど、ドワーっと騒いで、しっかりとくたびれ果てる、現場仕事が終わりに近づいてゆくことが、たまらなく寂しくなる。

 あと、5回だ。
 今日と明日の客席はまだまだ心配。(良いお席あります)
 でも、公開以来、飛躍的に注文が増えている。
 昨夜も、つい一昨日ぐらいまでガラガラになる予定で、どーしようか、と途方に暮れていたのだが、後ろ2列が空く程度まで埋まっていた。

 土日がキャンセル待ちで、楽日があと少し、という感じ。
 1回見て、またすぐ来てくれるという人も少なからずいる。

 でも、ミュージカルって、何回か見た方が面白かったりするわけで。
 もしかして、これはちょっとミュージカルになってるのかも、と嬉しくなる。

 今日、明日を乗り越えれば、もう客席の心配しないで、ひたすら現場作業に没頭出来る。
 そのためにもあと一踏ん張り。

 にしても今回はネットの力を思い知った。
 広井さんに勧められて、半信半疑ではじめたミクシィも、ここから情報を得て、来てくれたと言う人が大勢いた。
 思わぬ旧友との再会もあったし。

 
 
 ところで、昨夜のお客さんで、最後方で見ていた、少し年配の女性のお客さんがいた。
 たぶん顔見知りではない。
 
 この人が、すっごい、指笛の達人であった。
 盛り上がりで、ピィー!と指をくわえて鳴らす。

 最初は、メンバーの仲間の、ノリの良い若者が盛り上げてくれてるんだろうと思ったのだけど、 
 よく見たら、女性で、しかも少し年配の方だった。

 それも、スッゲー絶妙なタイミングで切れ味良く、
 ピィー!ピィー!と鳴らす。
 それは

 欧米か!

 みたいな気持ちよいものだった。
 観客の達人という感じであった。



 毎日来てくれないだろうか……

 

 


 
 
 
 

 
 
 



乗り切れ(2007.04.25)

 厚木を終えて、翌朝から仕込み、今日は昼に確認の通しをやって、夜には本番。

 役者だけど、全員、作業員でもあるから、つまりはずーっとカラダを動かし続けである。

 当然クタクタ。

 見た目にも、ハッキリと疲労の色が見てとれる。
 
 本来なら、初日の夜は、乾杯があって、大軍で飲み屋に繰り出すところである。
 でも今日は、君たち、もういいから早く帰って休みなさい、という感じだった。

 
 まあ、1日寝たぐらいじゃ、回復はしないだろうが。
 しかも明日は、昼夜2回だし。


 舞台はと言うと、やはり厚木公演に比べて格段にかたーい雰囲気の客席だった。
 
 途中起きる拍手も、何か戸惑いがち、みたいな感じで。
 厚木のように、手放しに喜んでくれてる感じじゃない。

 じっと見つめられているなあ、と思った。

 まあ、それはそれでスリリングで、面白いんだけど。
 
  
 しかし希望を言わせて頂くなら、今回は、ちょっとリラックスして、楽しんでもらいたいかなあと、と思う。
 
 何と言っても、ショー なので。

 その名も建築ショーである。

 
 でも、その硬さは、もしかしたら、我々の緊張が生み出したものなのかもしれぬ。


 こんなこと言うと、ちょっとゴーマンだけど、

 厚木以来、
 こりゃわしら、ちょっとスゴイことやらかしてしまってるのかも、という気分になって来ている。

 で、このまま一気にぶっ飛ばすぞ!
 という自信と共に、アッという間に終わってしまう、たかたが7回だけの公演を、大事にしなきゃ、という意識が強く芽生えてきている。

 その気持ちが、過剰なピリピリムードを生んでいるのかも。


 ともあれ、明日という日はたちまちやってきて、『ドリル魂』は先へ先へと進んでゆくのである。

 
 貫き通さねばならない。

 
 
 



この道を行けば……(2007.04.23)

 厚木の2ステージが終わった。

 一息付く間もなく、新宿へ。
 突貫工事で仕込みを上げて、明日から第2期工事に。

 長い稽古やりながら、しかもなかなか埋まっていかぬ客席の心配とかもしつつ、イラつきつつ、嘆きつつ、


 わしや、何でこんなタイヘンなことやってるんだろう?

 と、何度も自問自答した。

 20代じゃないんである。
 四十半ばだよ。

 それが親子ほど歳の離れた若者達と一緒に、

 ネコ、ぐるぐる回して見せ物に出来ないか?

 だの、

 電気ドリル抱えて、社交ダンスは出来ないか?

 だの、阿呆なこと考えて実験したりして。

 ちなみにネコはキャットじゃない。
 現場の手押し車である。

 劇中『Weますぐ現場』の中で、扉座の犬が、ネコで、荒技を披露している。
 試行錯誤の末、実験成功となり、ネコ回しは見せ物になったのだった。

 もちろん、実験失敗も数知れない。
 案の定、ファイアー関係は、軒並み断念しなきゃいけなくなったし。(それでもチラシの通り、火花は散ってる。しかし全部合法的なものであるのであしからず)
 道具まで買ったけど、何の役にも立たなかったのもある。

 
 そういうことのアレコレ……

 今、うちの衣裳デザイナーのキシクミヤコが付いている『筋肉ミュージカル』とかなら、研究開発費も潤沢にあるだろうが、わしらはそういう大手メーカーではなく、プライベート参戦みたいなもので、

 リスク一切を、このわしが一身に負ってやっているのである。


 わしゃ、劇作家で演出家だというのに。
 金勘定も、寄付集めも、そんなこと不得意中の不得意なのに。


 しかも他に仕事がないのなら、仕方ないけど、アレコレ、このためにお断りとかしたりして。

 劇団でタイヘンな公演がありますので……

 とか。
 しかし別に、頼まれたわけじゃないんだ。
 自分でタイヘンにしてるだけなんだ。

 で、ますます疑問は深くなるのである。


 何でこんなことやってるんだ?


 でも、一休禅師は言うのである。

 迷わず行けよ、行けば分かるさ。

 まあ、もはや今更、引くに引けないから、いろいろプチブチ言いつつも、迷っても行くしかないのであるが……


 ただ、それやこれやで、クタクタになって創ったこの『ドリル魂』。

 厚木で、はじめて観客に見て貰って、
 たくさんの拍手を貰って。

 それも、最後の歌がまだ終わりきらぬうちに、ジワジワと巻き起こってきた拍手を聞いたとき、

 そういう理不尽極まりないと思えた、苦労や悩みの一切が、わしの人生にとって欠くべからざる、必然のように思えてしまうから不思議である。

 これで良いのだ、みたいな。

 いつもながら拍手は、恐ろしい麻薬である。
 苦しみを、たちまち快楽に変えてしまう。 

 
 今日、ちょっと用事があって、青山通りを歩いていた。
 途中ロールスロイスの販売店があった。

 小学生の頃「横内君、大社長になって、ロールスロイスに乗っています!」

 みたいな記事を、自分新聞に書いた覚えがある。
 今、とりあえず有限会社社長にはなっているが……
 お金は組員の食い物や、現場の道具代とか作業費にどんどん消えてゆき……

 
 
 でもね、
 ウィンドウの向こうにずらりと並ぶそのブツを見て、

 ロールスロイス所有より、

 建築業でもないのに、ネコだのアーク溶接機だの所有していて、それを手下たちが、更に意味なくひたすらぶん回している『ドリル魂』所有の方がカッコイイかもな、とちょっとだけ思ってしまった。

 それはたぶん
 この特異なヤク中毒の、しかも重症にして末期患者の
 幻覚であるのだろうけど……

 
 
 
 

  
 
 
 
 
 
 
 


 

 

 

 



いよいよ初日(2007.04.21)

 明日から始まる。

 今日は、小返しが精一杯で、明日のお昼に通し稽古。
 夜が本番。

 かなり疲れてきてるけど、始まったらアッという間に終わってしまうから、そんなこと言ってられない。

 厚木は、応援の皆さんのご協力と、わしらのがんばりによって、2日とも、ほぼ満員になった。

 スカスカの初日は絶対に嫌だったので、良かった!

 ここから、評判が立って、来週の平日まで、ギッシリになったら、どんなに嬉しいか。

 そんで1回と言わず、何度か誰かを連れてきてくれたりして……

 劇中いろんなことが起きすぎて、たぶん1回だけ見ても、よく分かんないと思うし。

 ラッキィさんがパンフに書いているけど、ミュージカルは3回観て、って。
 一度は全体を見て、2度目は歌で、3度目は踊りに注目って。

 自分の仕事を3度目に回すところが奥ゆかしいけど、実は、ラッキイダンスにたぶん1度目は目を奪われて、話しが分かんなかったりしてしまう人の方が多いと思う。

 是非2度以上見て、全貌を把握して欲しい。

 あと、すっかり寂れているけど、掲示板への応援メッセージや感想などの書き込みもよろしく。

 こっちが恥ずかしいという方は、私のミクシィの方でもいいです。

 
 あと、初日に合わせて、やっとエッセイ集『考えて夜も眠れない』が刊行されます。

 例によって、私自らロビーに立ち、演歌歌手のように毎日手売り致します。

 前回の『夢みるちからは眠らない』とは打って変わって、
かなりユルイ馬鹿話の山です。

 連載中、あちらは硬く、こちらは柔らかく、と両輪で振幅しておりました。

 その柔らかい方です。
 47話入って、1200円!

 劇団員の内輪話も、仮名で満載。
 困ったときには、内輪ネタで、勝負してた名残である。
 かなりヤバイ話しも赤裸々に入っている。
 明らかな身内売りである。


 ともあれ、明日から臨戦態勢です。
 溢れる愛とガッツを持っての、ご声援をよろしくお願い致します!

 
 今回は、溢れる愛とガッツ をキーワードにしようと思っています。

 なお明日わしは、厚木に泊まりなので、日記更新できません。

 初日の模様は メンバーのブログなどで、お楽しみ下さい!

 では!


 

 
 



音楽(2007.04.20)

 昨年から、ipodをずっと携帯してたけど、『ドリル魂』に突入してから、ドリル曲以外、聴く気がおきなくなった。

 んで、アタマの中で、ずっとドリル曲が鳴り響いている。

 音楽職人、長谷川さんの曲は、どれも覚えやすく、つい口ずさみたくなる曲ばかりだ。
 
 どんな曲なのか、実際にお聴かせしたいところである。

 当初は、公開前に、曲の一部だけでも、皆さんに聴いて頂けるようにしたいと思っていた。

 ブロードウェイのHPみたいに。

 しかし、曲はあるけど、完全な歌声の入った音源を作る暇と余裕がなかった。
 公開となれば、スタジオ録音ぐらいはしないとクオリティは保てないだろうし。

 なワケで、もう見に来て頂く以外、生まれたての曲の数々を聴いて頂く術はないのであるが、
 せめてどんな感じで、ナンバーが並んでいるか、ぐらいミュージカルなら公表しても良かろうと考え、ミュージカルナンバーを発表した。

 リストを見て、驚いて欲しい。こんだけの曲をオリジナルで、用意したのである。
 これで2時間。
 
 セリフで見せる舞台じゃないことが分かって頂けよう。
 わしらは本気で、この分野に取り組んだのである。

 
 でも、最近、嬉しいというか、楽しくてならないのは、自分たちの歌があるということだ。

 誰のものでもない、わしらの持ち歌だ。

 中には、こりゃ当然シングルカットでしょう、と言う感じの、ヒット候補曲もある。

 或いは、轟組出演、ラッキィ池田振り付けで、
 NHKの「みんなのうた」
 にして貰うとか。

 誰か、「みんなのうた」の関係者を知らないか?
 見に来るように言って欲しい! 

 

 



仕込み(2007.04.18)

 今日から小屋入り。

 昨日は、お昼にドリル私製CMの第3弾を撮影した。

 タイトルは『マジ』

 間もなくアップされるので、よく見て欲しい。

 とっておきの映像である。


 実はNGが出て。
 んで、

 あやや にやり直して貰った。

 一つは、ガン平が、立ち位置(正確には昇り位置)を間違えたこと、

 もう一つは、監督のわたしの声が入ってしまったこと。

 スッゲー身体に負担の掛かることで、何度もやっちゃいけない大技なのに……

 ホントごめん!

 そんなCM是非見て欲しい。
 
 誰でも、マジ?

 って思うはず。

 ただし、残念だったのが、2度目(つまりオンエア分)では今イチ回転が少なくなってしまったこと。
 一回目はもっと激しかった。

 でもそれは宏ちゃんの肉体的な疲労が原因ではなく、下でロープを回す、新原の技術的問題であった。
 くるくるとロープを回す、その介錯にもテクニックが必要なのである。

 同世代の映画ファンなら覚えていないか?
 『ベルリン天使の詩』
 ってやつのラストシーンで、主人公の 元天使が、サーカス団に入って、恋人の曲芸師の芸の練習を手伝っていたはずだ。

 つまり、あの役割ね。

 轟組はそんなことまで練習しているのである。


 にしても、昨日、舞台監督もその練習を見てて、呆れていた。

 スゴイっすね。と。

 こういうのを金の取れる芸というのだろうね……


 まあ宏ちゃんのやるロープもテッシュも、シルク(サーカス)の世界では常套のもので、

 シルク・ドゥ・ソレイユ系の演し物、今なら『ドラリオン』とか行けば、当たり前のように何度も出てくるものだけど、

 それにしても、紀伊國屋ホールのこんな感じの舞台の中で、こんなことやるなんて前代未聞ではあろう。

 しかも、今回、桧山宏子は、単なる曲芸パフォーマーではなく、あくまでも物語の重要な役割を担う、女優として舞台に登場しているのである。
 その上に、一曲、きっちりとソロナンバーを歌って踊る。

 今回、わしは、そういう必然性にこだわった。
 単に、びつくりさせても意味はない。
 芸をドラマと融合させなくては。

 

 
 にしても、反則スレスレの、ぶりぶりソロナンバーだ。

 このシーン、座内男子視聴率が突然上がることは以前もお伝えした。


 ちなみに今回、我々の歌唱指導をしてくれた上野まり子先生は、

 モーニング娘。
 の指導もしている人だけど。

 宏ちゃんが、あと十歳若かったら、しかるべくところにキチンとご紹介してアイドルデビューさせたのに、と悔しがっている。

 でもその頃は、私、オリンピック目指して、体操のことしか考えてませんでした~

 とは、本人の弁明。


 しかし、まだ決して遅くない。

 この『ドリル魂』で、彼女は間違いなくブレイクする。
 関係者は、今のうちから、唾を付けておいた方が良い。

 見逃すな、と言っておく。
 

 

 

 



 
 

 



さみぃけど(2007.04.17)

 突然寒くなって、腰に違和感が。
 頼むから、もう暖かくなってと天に祈る。

 今日は音楽監督、振り付け、歌唱指導、各先生が稽古場に。けれど顔を合わせる間もなく、それぞれに仕事をやって、それぞれに帰って行く。


 そもそも皆さん、今日の予定はなかったのが、仕上げのために、時間を割いて来てくれているのである。

 なんという情熱。
 その思いに、僕たちは応えることが出来ているか。


 なんか今、急にわしは ボクたち というモードになった。


 
 名作『レント』の中で、若者が言う。
 たった一曲、それを残すことが出来たら死んでもいい。


 この作者のラーソンて人は、現実に『レント』だけを残して、しかもそのブロードウェーデビュー初日の朝に、病気で死んでしまった。


 ボクたちの最後の曲は『シーズンズ オブ ラブ』扉座版にしたいんです。


 長谷川さんに、そう注文したのだった。
 で、実際、シーズンと同じくゴスペル形式の美しい曲を書いてくれた。


 偉大な シーズン~ と肩を並べたいなんて、あまりに不遜だけど、
 半ば本気で、そういう曲にしたいと念じ、不慣れな歌詞を書いては消して、つけてみた。


 それは今度の舞台の最後に全員で歌う。


 『レント』は7年かがりだったという。作者は皿洗いなどしながら、書いては消しを繰り返し、自己資金でごく小さな小屋から始めていった。

 その頃の原型は止めていないほど、今の『レント』は書き換えに書き換えを重ねたものなのだという。


 実はボクたちの建築ショーも7年がかりだ。
 最初は稽古場での実験発表会だった。


 とはいえ、その間、作者のボクは、すでにこの世界に仕事がたくさんあって、メシも食えてた。
 スーパー歌舞伎なんかやってる頃だし。
 実験なんていって、多少の自腹も切れたのである。


 それは『レント』の作者も羨む境遇であったといえる。
 あっちは食費切りつめて作ってたんだから。


 だから、命がけの度合いなんか比べるべくもないんだけど……


 それでも
 建築シヨーのメンバーは、稽古場での発表の時から、
 いつか絶対にちゃんとした公演をやるから。
 劇場へ乗せるから、それを信じて歌や踊りのレッスンを続けるように、というボクの言葉を信じて、
 
 いつあるのか分からない、扉座オリジナルミュージカルにずっと備え続けてきたのだ。


 東京の皿を洗ったりしながら。


 そういう意味では、今度、活躍するメンバーたちは、『レント』の人たちと同じ境遇ではある。

 
 まだまだ力不足でね。
 知名度もなくて。

 チラシ配っても、表紙の人たち、誰も知らない、なんて言われてしまう。


 でも、ここから必ず何かが始まる、生まれる。
 というか、始めるのだ、生み出すのだと思い込んで、やっている。


 そんなボクたちのチャレンジも、
 長い稽古が明日で終わり、いよいよ劇場へ。


 でもまだ心配事がたくさんだ。
 ボクたちの作品が、皆さんに受け入れて貰えるのか。

 何よりも、ボクたちのことを見に来てくれる人たちがいるのか。

 案の定、まだ客席は空いている。
 それが解答だと信じたくないから、必死にあがく。
 

 今日は、今年入った研究生たちに、力を貸して欲しい、お客さんを呼んで欲しいと主役たちが頭を下げていた。

 それはブザマな姿ではある。


 でも、たった一曲、それを残すことが出来れば、何でもするという願い。

 そのためなら死んでもいいという思いが、
 決してオーバーでなく、彼らにも重なっている。


 何かこんなこと言うと、他人事みたいだけどな。


 わしも、そりゃ本気でやってる。絶対に成功させてやると決めているさ。
 でも、正直な話し、わしゃ、これでしくじっても、たいして失うものはないんじゃ。

 次の仕事だってアレコレ決まってる。
 言い訳もいくらだって出来るし。
 ミュージカルは素人ですから、とか。


 でも、この作品の若いメンバーたちは、ここで成功するのと、しくじるのとでは、大違いなのである。

 扉座は、もう余計なことせずに、ベテランの芝居だけきっちり見せてりゃいいんだよ、と言わてしまうのか。

 コレ、面白いから、もっと見せてくれと言われるのか。


 何とかして、
 もっとやってくれと、言われるようにしてやりたい。

 
 毎日ヘロヘロになりながら、深夜まで作業と稽古に追われ続け、その上に、チケットが売れてねえぜ!と毎日どやされ、必死にメールしたり、手紙書き続けたり、後輩にまで頭を下げている姿を見ていると、さすがに、
 
 
 メシぐらい食わせてやろうという気持ちになるものです。
 
 
 

 

 でも、そんなことより、この舞台の成功、それ以上の差し入れも励ましもないんだ、本当は。



 たった一曲、そのためなら……

 の気持ちである。



 もし、まだチケットをお持ちでなく、このページを見ておられる皆様がいらっしゃったら、どうか『ドリル魂』を見に来て下さい。

 すでにお買い求めの方は、どうか宣伝にお力添えを。
 
 
 

 実際にこの舞台を見て、ダメだと思ったら、遠慮なく唾を吐きかけて帰って下さい。


 ただ、どうか、その目で、ボクたちの情熱の真贋を確かめて下さい。

 
 劇場で、お待ちしています。
 

 
 
 
   


 
 
  
 

 
 

 
 

 



疲れてきた(2007.04.15)

 昼から、エアリアルアートダンスへ。
 桧山(エアリアルあやや)宏子クンの所属しているスタジオで、同じすみだパーク内にある。

 そこで今度舞台でやって貰うロープとティシュのパフォーマンスを見せてもらう。

 さすが、シルク・ド・ソレイユ(ドラリオンのサーカス団)が日本でやったオーディションで、エアリアル部門でただ一人合格したという実力者、

 可愛い顔して、何てことするの!

 という感じで、ハラハラドキドキポイントを炸裂させていた。

 今回は犬の歌が、大きなDDPだけど、
 それは、狙いではなく、やむなくそーなっている。
  
 宏子クンの場合は、そーいう狙いで、HHDDPを生んでいるのである。

 こういうのを芸というのであろう。

 にしても、こんな曲芸を、芝居しつつやってしまおうというのだから、今回の企画は、かなり画期的なモノだと、自慢しておきたい。

 今の稽古場では、空中パフォーマンズが出来ないので、メンバー達もすっかり忘れているけど、劇場に行くと、こんなものが加わるのだ、という驚きを、今日見学した数人は、今一度噛み締めたのであった。

 そんな稽古もあと2日。
 

 昨日はキャラメルボックスの『まっさをな』を観て、主演の岡田達也氏と対談。

 この舞台に出ている岡田氏と、坂口さんが夏の芝居に出るんだけど、2人とも、若くはじける芝居の中で、大人の味わいを光らせていた。
 客演の新感線の粟根さんの軽妙さも加わって、ストレートなキャラメルの世界に、重層感を生んでいたと思う。

 私が演出するキャラメル公演は、塩キャラメルで行く、と勝手に決めているのだけど(そしてその語感以上の意味は、自分でもまだ不明なんだけど)、二人を見ていて、まんざら間違った方向でもあるまいと思った。

 それにしても、成井さんと真柴さんのコンビ。
 若々しい舞台を創るなあと感心した。
 タイトル通り まっさをな 作品だった。
 
 わしも、『ねばねばらんど』の老境追求から百八十度転換し、ロックミュージカルなんかに取り組んだりして、かなり大人げなくやってるつもりだけど、

 こんな風に、まっさを にはいかないもんなあ。
 第一、今回は、メインがコンクリート色だもの。

 ともあれ、お互いに、今の仕事がんばって、夏はスッゲーコラボにしような、と誓い合って、岡田クンとさよならを。

 さて、夜には、横山智佐さんが稽古場に来てくれて、皆を激励してくれた。
 その後、智佐さんと近所の居酒屋で対談。

 話しの中で、最近のガンちゃんのハジケぶりは、「サクラ大戦」に出して貰って、そこで劇団でも経験のなかった、大きなキャラクターを演じるキッカケを与えて貰ったことが大きな転機になったのだろうという結論に至る。

 智佐さん、がん平さんをいたく誉めてくれていた。
 
 実際、最近のガンちゃんは、かなり面白いとわしも思う。

 ちなみに、ガンちゃんの今回の役名は、ガン平さんである。
 彼のブログを見ていて、あまりに面白かったので、それをそのまま役名にしてしまうことにしたのだ。

 最近ブログ進んでねえじゃんと言ったら、
 最近、返ると疲れ果てていて、すみません。

 と冴えない岩本君のトーンで、頭を掻いていた。

 みんな応援の力をわしらにくれぇ! 
  
 
  
 
 



2時間ぴったし(2007.04.14)

 7分短縮。
 あと5分何とかしたい。

 にしても、通し終わると一斉に倒れ伏すメンバーたち。
 
 観れば分かるけど、かなり過酷な舞台なのである。
 まあ、肉体労働がテーマの作品なので、
 仕方ないんだけど。

 でも、かなりまとまってきた。
 声量もこの2ヶ月で、明らかに増えているし。

 「ごめんくださーーーい」

 の上野先生によれば、全員、疲れて落ち始めている
のだそうだけど、

 最後は追い込まなきゃ、仕上がらないから、仕方ないですね。

 どひゃひやひゃひや……

 と笑っておられた。

 わしの笑い声は「うひょひょ」として有名であるが、
 上野先生は、
 こんな感じである。

 明日は、わしは昼にキャラメルボックスの公演を見に行く。

 すでに発表になっているけど、この夏、キャラメルボックスのプロデュース公演の演出をすることになっているのだ。

 作は、小説家の恩田陸さん。
 初の戯曲である。
 
 んで、今サンシャインでやってる公演に出ている、岡田達也さんが、座長の立場だ。

 お互いに、今、がんばってるところなんだが、ここらでエールの交換をしておこうということになったのである。

 芝居を観て、軽くお話しして、その後、錦糸町へ。

 3度目の通し稽古を。
 
 こちらには、「いとしの儚」を終えた横山智佐さんが、激励に来てくれることになっている。

 お客さんがいると、通し稽古は、熱気を帯びるモノである。
 
 だんだん熱くなってきた『ドリル魂』である。

 
 これはミクシィ日記にも書いたんだけど、
 昨夜出たラジオでのチケットご招待に、一番乗りで電話をくれたのは、工事現場で働きつつラジオ日本を聞いていた人だったのだそうだ。

 現場の人から、興味を持たれる。

 思えばこれは何より嬉しい。

 更に、面白いと思ってもらえたら、ついには感動して頂けたら、
 
 本当に嬉しいのであるが……

 厚木初日まであと一週間。
 1500円の若者応援シート、まだあります!
 どうか皆さん、無駄にしないで!
 
 
 



足あと(2007.04.12)

 ミクシィは、足あとsいうのがあって。自分のページを誰が見たか、必ず分かるようになっている。
名前は仮名だったりするんだけど。

 なので、おお、こんなに読んで貰ってる、とか思い、つい可愛くなってくる。

 対して、ここは書いても書いても、誰にどんなふうに読まれているか、よく分からないから。
 反応も滅多にないし。

 でも、確実にこっちの方が視聴率は高いはずなので、いくらあっちの方が情に細かくても、浮気はほどほどにしなきゃ、と己を諫める今日この頃だ。

 ところで、昨日からこのHPに新情報がアレコレ載った。

 まず対談(鼎談)の第3弾。
 長谷川雅大さんは今回の作曲者で、菊地哲榮さんは、チラシにはスーパーバイザーとして名が出ている人だ。
 でも何も知らずに写真だけ眺めたら、この髭の人、誰?であろうよ。
 
 しかし、わしの日記を以前から読んでくれている人は御存知だろう。
 音楽業界では知らぬ人のない大プロデューサーである。
 
 ちょうど去年の今頃、わしは菊地さんの還暦パーティーを菊地さんの会社の社員さんから依頼されて、構成演出していた。

 最初は菊地さん本人には黙って遂行しようと言う計画だったのが、徐々に規模が拡大していき、途中から、大プロデューサー自らが陣頭指揮を執らなきゃ、どうにもまとまらない状態になったのだった。

 実際、当日は内田裕也氏とジュリーが歌ったり踊ったり、堀内孝雄が遠くで汽笛を鳴らしたり、その他アレコレ、スッゲーディナーショウみたいな会であった。

 そんな人が『ドリル魂』の関係者なのである。
 長谷川さんも、そもそもは菊地さんのご紹介であった。

 劇場などで見かけたら、扉座がお世話になっています、と挨拶しよう。


 あと、新CMがやっとアップされた。
 
 今回のはすっげー忙しい大混乱の中、ほとんど隠し撮りみたいにして撮ったので、撮り直しが利かなくて、全体に出来映えがゆるゆるで、ルーズな感じだけど、返って妙なリアル感があって、良くないか?

 わしゃ今、そう思ったぞ。

 内容は、タップの練習風景である。
 上手く行かないと、ルオが、ぼやき続けているタップシーンである。
 
 撮影しようとしたら、こんなの撮るんすか、と睨まれたモノよ。

 ところで、今日はそのタップのレッスンだった。
 とにかく必死に練習しているのである。
 
 先生はステップスという劇団の俳優でもある、柳瀬亮輔さん。
 でも実はかつて扉座の研究生でもあった。

 当時すでにタップの先生も余所でやっていたのが、芝居の勉強をしたいと、うちに来た変わり種であった。

 そして、わしが突然ミュージカルのようなことをやるのだと吠えだした時、このリョウに、連れて来られたのが、小牧祥子である。

 彼女は当時、四季を退団したばかりだった。
 四季で主役をやってた人が、ブラブラしてるから、という紹介だった。
 本当に主役だったのだ。

 ちなみにリョウの兄さんが四季のトップスターで共演していたのだそうだ。

 最初は、リョウも新企画のメンバーだった。
 でも、わしが建築ショーに方針転換し、
 ツルハシを担ぐのだ。
 地下足袋で踊るのだ!

 とわめきだした時、ボクはもっと正統派のミュージカルがやりたいのです、と申し訳なさそうに申し出てメンバーを抜け、元音楽座の横山さんの旗揚げしたステップに参加したのだ。

 でも今も仲良くしているし、こうして面倒も見てくれている。
 心優しい正統派である。

 次のゴールデンウィークには、岡山のチボリ公園のエンタテイメントショウに出演しているようなので、お近くの方は是非応援して上げて欲しい。
 
 ところで祥子だ。
 だふん、クラシックバレエまできちんとやってたウルトラ正統派の祥子も、リョウと同じようにというか、それ以上に、

 ええっ、地下足袋ですか……
 ツルハシですか……
 
 とショックを受けたはずである。 

 なのに、なぜか、一人魔界に取り残されることになり、今や轟組の女組長的、中心メンバーになっている。
 どうして居残ったのか、その理由はまだ語られてはいないけど……

 しかし
 今回も祥子がいてくれるからこそ、創れたシーンがある。

 まあ見てみてよ。
 
 かなり、良いから。
  

 わしとしては、よくぞ残ったの気持ちを込めて『ドリル魂』を彼女の代表作と言われるものにしようと思っている。
 『2人のロッテ』じゃなくてね。
 

 そんな小牧祥子、今日、誕生日だったらしい。


 不覚にも、まーったく知らなかった。
 その模様はたぶん、他のページで紹介されているだろう。

 
 あとあと
 明日、ラジオに出て宣伝してきます。
 深夜12時からのラジオ日本の番組。(詳細はトップページへ)
 
 なんか演歌系番組らしいけど。

 ど、どうなんだ?




 
 

 

 



時間!(2007.04.11)

 穏やかな春の陽射しであった。

 稽古に行く前に、モーとポーを、犬サロンへ連れて行った。
 忙しくてなかなか、散歩にも連れて行ってやれない。

 特にポーは『踊るアジア』の稽古初日に我が家に来て、そのまま一息付く間もなくわしは『ドリル魂』に突入だったから、外に連れ出してやる機会もなかった。

 すでにリードは買ってあった(もちろんキラキラハート飾り付き)ので、サロンまでの道、春の陽射しの中の、初散歩である。

 と思ったが、初めてお外の道に降り立った、ポーシャちゃん。
 そのまま震えだし、ぺたりとはいつくばったかと思うと、あとは励ませど、脅せど、あやせど、

 ピタ一文動きませぬわアタシ~

 みたいになってしまった。
 稽古にも行かなきゃいけないから、仕方なく、だっこ。
 彼女は結局、見事に一歩も動かずであった。

 一方のモーはといえば、これがまた、交番の目の前で、それも以前日記に書いたのとまったく同じ場所で、

 排便した。

 やっぱりあの時と同じように、警察官がソレをじっと見ていた。
 どうやらモーは、本格的な反権力主義者のようである。
 
 ノンポリの私は、ひたすら平身低頭し、後始末を。
 
 にしてもこんなに裕福な暮らしをしていながら、何が気に入らぬのだ、うちの少年犬は?
 

 それはともかく、この陽射しの中、そのままどっかの公園にでもいって、二匹と一人で芝生に寝そべってられたら、どんなに幸せだろうかという想像を振り切り、


 現場へ。


 本日より稽古場が移り、新工程に突入。


 そして、まだまだ細部未整理のまま、粗通しを。
 意外に、途中で止まったりせず、最後までいけた。




 んで、問題のトータル時間は。

 


 2時間7分。

 台本書いたときには、1時間半と思ったのだけど。
 例によって、あちこち膨らんでいる模様。

 舞台監督・大山組長の読みが正しかった。
 
 これじゃ長すぎるので、明日からせっせと刈り込み作業に入る。

 良かれとおもって、いろいろ考え膨らませたのを、また削ったり、切り取ったり、捨てちゃったり。
 まあ、それを練り上げていく、というのだろうけど……

 
 相変わらずの
 創っては、壊す、その繰り返しである。


 厚木初日まで、あと10日。
 ここからが、勝負。

 まだまだ創っては、壊し続ける。

 
 

 
 

 



なぞ(2007.04.10)

 私たちの目下の最大の謎。
 『ドリル魂』はいったい何時間何分の演目なのか?

 普段なら、演出助手の則岡クンが、細切れの稽古を計測しててくれて、だいたい何分ぐらいでしょう、みたいに教えくれるんだけど、

 今回、よりによってこんなにタイヘンな仕事の時に、彼は余所の公演に買われていって不在なのであった。

 で、未だに、通して何分なのか、見当もつかない。
 当初は、1時間半ぐらいのものにするつもりだったのだが。(ずっと歌って踊り続けて、おまけに肉体労働をマジでやるので、役者のカラダがもたぬだろうと思われるので)

 しかし舞監の大山組長は、2時間超えてると思うなどと脅す。

 そう言われてみれば、確かに盛りだくさんで、90分では終わりそうにない気もしてくるし……

 面白ければいいとはいうものの、例によって紀伊國屋ホールは延長料金の問題もある。

 何より、役者のカラダも心配だ。
 若手と呼ばれていても、三十過ぎだったりするんだし。

 
 んで、明日、とにかく、さあーっと通してみましょうということになった。

 果たして何分か。
 分かったらまたお知らせします。

 お披露目会以降、私のミクシィページの足跡が急速に増えた。
 皆さんが、魂のエンジェルになり、応援して下さっているお陰である。
 
 もちろん、ホームページや、個人ページとかを覗いて貰ったといっても、それで劇場まで来てくれるワケでもなかろうが、

 とにかく、まずはわしらがどんなことやっているのか、少しでも多くの人に知ってもらわなきゃ話しにならぬ。
 
 お披露目会の時、岡森が言っていた。
 
 僕らの場合、そんなに新規のお客さんを必死に開拓しなくても、いいはずなんだよナ。
 以前、見て面白かったと思ってて、だけどそれ以来、見に来てないとか、3年に1回ぐらい来るみたいなお客さんたちに、毎回来て貰うようにするだけで、足りるハズなんだよな。

 確かに、今までわしらのこと見てくれた人の数は、ざっと数えても延べ20万人以上はいるはずなのである。(全国津々浦々旅公演もしてきたし)んで、その1割が、まあ楽しかった、面白かったと思ってくれたとして、それで2万人だ。

 なるほど、それではすでに客席が足りぬ計算だ。
 でも1割が味方というのは、かなり謙遜である。
 内心はもう少し、打率はいいだろうと思っている。

 
 まあ、わしらの同世代の人たちは、ここ10年ぐらいは、家庭や仕事に追われて、劇場に来る余裕はなかっただろうけど、

 そろそろ子供達も、手を離れてね。
 夫婦でとか、懐かしい友だち誘い合ってとか。
 少し気楽な感じで、劇場に集まってくれたらいいんだが。
 (特に今回は、そういう演し物だし)

 今回は平日の昼公演を用意し、託児サービスも開始した。

 わしらはまだやってんだよ!

 そのメッセージを届けたい。

 

 



 
 



岡森クン、タケシ君 ありがとう(2007.04.09)

 あちこち宣伝して回っても、今度のは、岡森さんとか、山中さんとか出ないんでしょ~
 六角さんも有馬さんも出ないんでしょ~

 と言われ続け、心が折れかけていたワシである。
 

 確かに、言われてみれば今回は、楽天ゴールデンイーグルスから、磯部と岩隈と一場と関川が抜けたみたいなメンバーでの闘いになっている。
 
 もともと地味な楽天で、名の知れた選手が出ないで、さらに地味になってどうするのか?


 大型ルーキー田中マー君でもいればいいんだが……
 あいつや、こいつが、マー君になると信じて闘うしかないが。

 この一座で有名なのは、一番がラッキィさんで、2番が横内さんだから、って。
 長谷川音楽監督が昨日、業界関係者に説明していたが。
 
 こうなるとますます楽天である。
 野村監督と、池山コーチが有名みたいな。

 やめよう。
 また心が折れかける。

 しかし、劇団員はありがたいじゃないか。
 岡森さんはますます佳境に入って行く大河テレビ『風林火山』の撮影で忙しい中、また山中さんは人気ドラマ『相棒』と新国立劇場での公演『いとしの儚』を終えての束の間の、なんか変な緑色の植物が生えてる(崇史ブログ参照)南の島でのバカンスを切り上げて、

 自分も出てない作品の応援に駆け付けてくれた。

 「オレたちのお客さんたちには、後輩たちを見に行って下さいと伝えておくよ、ねえ岡森兄さん」
 「オオ、タケシ!」

 って。

 大河のロケや南の島のバカンスで日焼けした、男達の頼もしくかっちょ良い姿よ。

 なんかその瞬間、楽天なんかじゃなく、石原軍団に見えたのはわしだけではあるまい。

 ちなみに、岡森兄さんが、崇史を、タケシと呼ぶのは、崇史が劇団員になってもう10年以上になるのに、兄さんは未だに、その名を正しく覚えていないからである。

(これはネタでなく、ホントの話である。まあかく言うわしも、崇史のこと、つい最近まで崇志と書き続けていたが)

 それにしても
 折れそうになったココロで、岡森や山中たちは『出ない』のではなく、ミュージカルには『出られない!』のだ。
 と必死に言い返していた私。

 言うに事欠き、

 わしゃ、何と酷いことを言ってしまったことかと反省する。

 タケシ君なんか、いつだったか、安倍なつみミュージカルで、安倍なつみの相手役やってたのに。
 つんく♂作曲の歌とか歌ってたのに。

 とにかく劇団員はつくづくありがたいと、思ったのだった。
 
 岡森兄さんや、タケシ君のお客様方、どうか、後に続く後輩たちへのご支援をヨロシクお願い致します。

 後輩たちは、感謝すべし!
 そして、立派に活躍して、ご恩返し致せ。

 新原、ネコなんかいじっる場合じゃねえ、ってば!

 わしゃ今、じゃれついて来た、犬2匹、

 オヤジが命がけで『ドリル魂』の日記書いてる時に、邪魔すんじゃねー!

 と思いっきし蹴飛ばしてやったぜ。

 
 追伸

 わしミクシィもやってるから、来てみて。



 読み返して気付いた

 大河テレビ  

 って……
 
 
 
 



お披露目(2007.04.08)

 いろんな人が来てくれた。
 ドアクラブの人はもちろん、先月から始めたミクシィで、知り合った人も。

 マイミク仲間ってやつだ。
 人生初のオフ会である。

 みんな親切な人たちで『ドリル魂』の応援を約束して下さった。
 
 不完全なパーツ上演のために、わざわざ錦糸町まで来て下さり、その上、差し入れまで下さったりして。

 人の優しさが心に染みた日であった。

 心からありがたく思う。

 轟組のパフォーマンスも良かったと思う。
 彼らの歌を聴いていて、胸が熱くなった。
 まあ、ずーっと苦労して新しいモノに挑み、稽古してきた仲間だから、共感性(?)は普通より高めに決まってるけど。

 歌声に厚みが増している。
 力任せの、絶叫でなく、大きな津波が向かってくるような……

 まあ、狭い稽古場でのことなので、劇場に行ったら、まだまだかもしれないけど、
 マイクを全く使わなくても、響きが生まれていた。
 
 これを大切にしていきたい。

 あとまあ、他の誰かが報告するだろうが。

 BDDP

 がついに炸裂した。
 
 でも、ケッコウ、まともに歌ってしまった。
 ここはまだ、ズッコケても良いところだったのに。

 というか、半ば、それを期待もしていたのに。
 案外上手いじゃん、みたいなことになり。

 DD男は、たぶん毎日、死ぬほど練習してるんだろうね。
 みんなでそう話し合った。

 
 とにかくそれやこれやで必死でやってる。

 大勢の人たちの声援に応えるためにも、何としても成功させねばと改めて思った。


 
  


 
 
 



 
 



第一期終了(2007.04.07)

 おおよそすべての曲が上がってきて、今日ですべてにフリがついた。

 もちろん、ちゃんと歌えるようになり、踊れるようになるのは、もう少し先である。

 基礎工事が終わって、ここから本格的な構造建築に入るというか。

 3月の初めからやっているのでそろそろ一ト月だ。
 こんなに長い稽古は久しぶりである。
 
 んで明日は、途中のお披露目会。
 今のとこ3曲プラスワンをお披露目予定。

 3曲と言っても、単に歌って3曲ではなく、途中にダンスとか、建築行為とか、いろんなことが混じっての3曲なので、そんなに簡単なことではない。

 見てくれた方たちがどう思って下さるか、不安半分、楽しみ半分である。

 でも、今日も振り付けのラッキイ池田氏は、自分で付けた振りに笑い転げていたから、たぶん大丈夫だろう。

 ところで、アンコールが来たらどうするんだ?

 実は、とっても良い歌があって、とても盛り上がるのがあるのである。
 これをドーンとかませば、誰でも泣くと、関係者一同信じている。

 でも、そのソロパート担当者が頑なにそれを拒んでいる。
 ここらへんで試運転して、慣れておいた方がいいと思うんだが。

 まあ、今、変なトラウマ持たれたら、困るのでそっとしておくが。

 横内さんが日記にあんまり赤裸々に書くから、仲間達から、マジ心配のメールとか、来るんスよ。
 それがますます、プレッシャーになるんすよ。
 お願いですから、そっと見守って下さい。

 と今日、稽古場でのアンコールの渦の中、当人の泣きが入っていた。

 『ドリル魂』BDDP
 
 今後の展開に注目して欲しい。



 
 

 



うおおおおおおおおおおおおおおおお(2007.04.06)

 たった今、一所懸命書いてた日記が、何か変なとこ押しちまって全部消えてしまった。

 CMの第2弾を突貫工事で、撮影したこととか。
 アレやコレや。
 愉快な話題満載だったのに……

 











 この余白で想像して、楽しんで下さい。
 

 



寒ぶい(2007.04.05)

 にわかに腰が悲鳴を上げる。

 昨日の花見、というか雨に挫けての稽古場宴会、腰がミシミシ言い続けだった。

 とにかく寒い。これが困る。
 春はどこに行ったんだ。

 そんな中、新研究生たちが入ってきた。

 今年は26人。
 去年に比べると、かなりバラエティ豊かな感じになった。
 まったく芝居やったこともない、という者も少なからず。

 でも多少やっていても、昨日の宴会は、訳が分からず、劇団の人たちって、何考えて生きてるのか、さぞ恐ろしくなったことであろう。

 わしなんか劇団始めた頃、四十過ぎて演劇やってるなんて、そんな人間が側に寄って来ただけで、変なことされるんじゃないかと、落ち着かなかったものだ。

 もっとも、昨夜の私たちにも、若者達は近寄ってこなかった。
 私達とは、私と杉山良一である。
 かなり広めのテーブルに、お客さん達の差し入れなど、山盛りの食い物がズラリと。

 でもそこに2人きり。
 座るスぺートとかあきあきなのに、2人きり。
 わしらもう、年齢的にもそんなに喰わないから、ずーっと食い物が放置されて並びっぱなしなのに、2人きり。

 ご馳走を前に、退屈してる、マハラジャの兄弟みたいな図になっていた。

 遊びに来てくれた広井王子氏が、その図をとても喜んでいた。

 いや、そりゃ、そこに座るのガッツいるよう。
 怖いよう、そりゃ。
 寄ってくるなオーラ、出まくりだよぉ。

 気が付けば、誰よりも、わしら自身が、得たいの知れぬ怪しいオッサンたちになっているのだ。

 わしゃ、若者たちの人気者でいたいのに。


 そんな状態を、ミクシィでは脱そうとしている私。
 何しろ、あそこの世界では、劇団内で一番下っ端の、林さんと経塚クンとだけ友だちなんだから……
 
 二重人格なわし。
 
 



CM見た?(2007.04.03)

 やれば出来る。
 しかし、少し遅い。
 ホームページ担当、田中信也。

 ともあれ、ついに我々も動画の時代に突入したのだ!

 今回の映像は扉座稽古場でのモノ。
 振りも付いたばかりの頃だし、代役だらけだし。
 今は、さまざまもっと進化している。

 でもドリル魂のミュージカルナンバー
 『うぃますぐ現場』の凄さの片鱗と。
 ラッキィ池田・映利夫妻の振り付けの、才気走り具合はご堪能頂けることと思う。

 断っとくけど、歌も踊りも、杉山の主張の通りぜーんぶオリジナルである。
 
 反響次第で、第2弾の作成にとりかかることにする。

 扉座のBBSへの書き込みが気が重かったら(最近人がさっぱりおらんからね)、誰かのブログでもいいし。私のミクシィ(実名登録!)でもよい。
 
 このままガンバレ、文化祭実行委員長と、一言励まして欲しい。
 ついでに言えば、このページへのアクセスをもっと伸ばすよう、皆に協力して欲しい。
 かなり伸びては来てるけど、まだわしらのやってることを知らぬ人が多すぎる。
 友だちにもっと紹介しよう。
 チケットを買えとはいわぬ。
 扉座とドリル魂を知ってくれと頼んでおくれ。
 あとはわしらが、その気にさせる!

 ついでに言えば、
 わしらは元・善人会議だぜ。

 こないだある場所で『善人会議』ってやめたの?
 って、かなり親しいはずの人に聞かれた。

 わしらが善人会議じゃ!
 それは扉座と変える前の、幼名である。

 今日は、殺陣の西村さんに来て貰って、ドカタと地霊が繰り広げる格闘シーンを作成。

 今回は久しぶりに、殺陣とかもキチンとやる。

 と言っても、あくまで現場バトルで、単純なモノではない。
 どんなのかは、まあ見てみて。
 驚くべき器具を使用した新ワザもいくつか開発している。
 
 新案特許申請中である。

 

 

 

 



オレオレオレ(2007.04.02)

 家の留守電に、妹からメツセージが。

 うちの両親が五百万円、宝くじに当たったと。

 慌てて、家に電話する。

 百万ぐらい、回して貰おうと咄嗟に思った。

 ついでに、からかってやろうと、思い、

 オレオレオレオレ……

 と言ったら、電話に出た母が明らかに、狼狽えている。

 どちらさまの、オレ様ですか?なんて。

 ケンスケか?
 なんて聞き返して、

 この時点でオレオレ対策は失格だ。

 ケンスケとか言ったら本当はダメなんだよね。そこで息子の名前が分かるんだから、

 そう、ケンスケ とか話がつながっちゃうから。

 でも、まあ、そのうちわしが笑い出してしまった。
 何しろ百万貰わなきゃいけないから、そんなに悪さも出来ないし。
 それで久しぶり、春ですねえ、なんてお愛想言い出したんだが、

 アンタ突然、何の用か、と。
 つれないお返事。

 おお、惚けてる!
 と思い、

 何の用じゃないでしょ、お裾分けよ、お裾分け!

 と催促してみた。
 しかし、それでも何の事やら、分からぬ様子。

 マジにシラを切りとおす気か!

 もう、こっちは分かってるんだからな!
 それでも

 ??????

 ちょっとアレ、と思い出したとき。
 母が、言った。

 あんた、騙されてんじゃないの?

 今日、何の日よ。

 四月馬鹿よ。
 
 まさか、妹が、それも、中学生になる息子が居るような歳の女が、そんなことをわざわざするなんて……

 すぐにでも仕返ししたいと思ったけど、今日のカウンター攻撃はもはや手遅れ。

 悔し涙に暮れつつ、来年の復讐を天に誓う私であった。

 
 そういえば。
 四月馬鹿、って。
 久しぶりに聞いた。
 

 

  



昨日(2007.04.01)

 帰ったら、カラダが動かず、11過ぎに寝た。
 久しぶりに正しく寝た気分。
 起きてみたら、すでに4月。

 ついでに言えば、結婚記念日でもある。
 もう何回目かも忘れた。
 平成元年だったと思うけど。消費税というものが我が国に導入された日であった。

 しかも4月1日。
 エイプリルフールってどうよ。

 でもお陰で、他人までがこの日のことを覚えていてくれてたりする。

 それでも今日も稽古。
 『いとしの儚』に出向していた者らが帰ってきたので、いろいろ一気に進めて行かなくてはならなかったりして。

 そんな記念日にまた仕事?とか、いうセリフも世の中には数多あるが。

 家人ももはや、今日は記念日なのよ!みたいなことで目をつり上げたりもしない。

 月日というのは偉大なものである。

 十何年前だかのその日も、暖かくてサクラが満開だった。
 まさか、まだ劇団やってて、こんなことしてるとは思ってもなかったが……

  
 ところで昨日、稽古場にギッシリ仮の道具仕込んで稽古をやり始めたのだが、

 ずっと何もない稽古場で練習してきた、オープニングシーンをはめ込んでみたのだ。

 すると、これがなかなか迫力があって、良いモノであった。

 たぶん、突然、眠たくなったのは、それでちょっと安心したからだろう。
 まだ気を抜くとこではないのだが、

 何しろ初めて取りかかってる仕事で、しかも曲とか踊りとかが上がってこなきゃ、まだどーなるか分からない、みたいなところが多々あるので、
 予測がつかない部分があるのである。

 だからと言って自分で、やることも出来ぬ仕事なので、待つしかなく。
 そういう意味で、ストレスと緊張が続いていたのだと思われる。

 まあ、この歳で、そんなにドキドキすることもないので、刺激があり、面白い毎日である。

 
 4月7日に、稽古場で、進行しつつあるアレコレを、一部公開しようということになっている。(詳細はトップページへ)

 劇団の稽古場か、この第三スタジオか。
 どちらにしようか迷っていたけど、仮舞台のある、こちらにしようかと思い始めた。

 何しろ、狭い空間にギッシリで、
 ちょっと圧倒される。

 なーんてことないイントレなんだけどね。

 皆さんのご参加をお待ちしています。

 先に見たらつまんないと思ってる方。
 大丈夫、本当にオイシイとこは隠しておいてお見せしません!

 それにミュージカルって、曲を先に知ってる方が楽しかったりしない?


 





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